情報過多の時代に注目「ミニマル思考」で脳内デトックス

まぬるん

HSP歴30年以上・ミニマリスト歴5年、年間200冊以上本を読む。 家族5人全員がHSP。苦悩の結果、刺激や情報を減らすというミニマリストの考えがHSPとの相性が抜群と分かり、実践。その効果を感じている。 HSPは全員ミニマリストになれば良いと考えている。

「なんだか最近、頭がごちゃごちゃして疲れる…」
そんな感覚に心あたりはありませんか?
特にHSP気質の人は、日常の些細な情報にまで敏感に反応して、思考がパンクしやすいものです。

この記事では、情報過多の時代にこそ実践したい「ミニマル思考」の考え方と具体的な実践ステップをご紹介します。
思考を手放し、心に余白をつくるヒントを見つけてみませんか?

そもそも「ミニマル思考」とは?

モノではなく“思考”を減らす考え方

「ミニマリズム」と聞くと、まず思い浮かぶのは「持ち物を減らす暮らし」かもしれません。
でも、ミニマル思考とは、モノだけでなく「考えること」を減らす考え方です。

たとえば、「今日の服どうしよう」「返信はいつしよう」「この情報は見ておくべき?」そんな風に、私たちは日々、無意識のうちに多くの思考エネルギーを消費しています。
ミニマル思考は、それらの“判断”や“迷い”を減らし、自分の中にある「本当に大切なもの」に集中するための思考法です。


ミニマリズムとの違いとは?

よくある誤解が、「ミニマル思考=ミニマリスト」ですが、両者には明確な違いがあります。

ミニマル思考ミニマリズム(ミニマリスト)
思考・情報・選択肢を減らす物理的なモノを減らす
頭の中の“ごちゃごちゃ”に注目空間や所有物の整理が中心
誰でもどこでも実践しやすいライフスタイルを変える必要があることも

つまり、ミニマリズムは“外側”を整えるアプローチで、ミニマル思考は“内側”の思考を整えるアプローチです。
もちろん両方を取り入れると、より心が整いやすくなります。


なぜ今、注目されているのか

現代は「情報の洪水時代」といわれるほど、多すぎる情報に囲まれています。
SNSやネットニュース、メール、LINE通知…。
情報が便利になる一方で、私たちの脳は常にフル稼働。
気づかないうちに「考えすぎて疲れている」状態になりやすいのです。

そんな背景から、「いかに減らすか」という思考法としてミニマル思考が注目されています。
情報を捨てる、決断をシンプルにする、余白を大切にする──。
これはHSPのように感受性が高い人こそ、日常に取り入れる価値のある考え方です。

HSPが陥りがちな「思考のごちゃごちゃ」とは

脳が疲れる原因は情報の多さにある

HSP(Highly Sensitive Person)は、刺激に敏感で、感情や情報を深く処理しやすい傾向があります。
一見、普通の1日でも、HSPの脳は「小さな音」「他人の感情」「周囲の雰囲気」など、あらゆる情報を拾い集め、処理しようとします。

そこにスマホやSNS、ニュースなどの大量の情報が加わると、処理能力をオーバーしてしまい、

  • なんだか疲れる
  • ぼーっとしてしまう
  • 何を優先すべきか分からなくなる

という「脳疲労」状態になってしまうのです。


考えすぎ・決められない・疲れやすい私の体験談

私自身、HSP気質を持ち合わせており、特に情報に圧倒されやすいタイプです。
たとえば夕飯の献立を決めるだけでも、「栄養バランスは?」「昨日は何を食べたっけ?」「冷蔵庫に何が残ってた?」と、頭の中で何十もの思考がぐるぐる回ってしまいます。

そして決めるのが遅くなり、「こんなことで時間を使って…」と自己嫌悪。
何度もこうした“思考の渋滞”に陥っては、ぐったりすることが日常でした。

でも、ミニマル思考を意識するようになってから、「いま考えなくてもいいこと」を手放せるようになり、かなり楽になりました。


スマホとSNSが“思考のゴミ”を増やしていた

私が特に思考を乱されやすかったのがスマホの通知やSNSのタイムラインです。
誰かの投稿を見て、「私も頑張らなきゃ」と焦ったり、無意識に比べて落ち込んだり…。
気づけば数時間が過ぎていて、「今日は何をしてたんだろう?」と虚しさが残ることも。

このように、外からの情報が“思考のゴミ”となって蓄積し、気づかないうちに脳を圧迫していたのです。

HSPの人ほど、こうした「無意識の情報過多」に気づき、距離をとることが必要です。
その一歩として、「ミニマル思考」はとても相性がいいと感じています。

一瞬で不幸になれる方法は他人と自分を比べることだ

『ぼくたちに、もうモノは必要ない』佐々木典士

ミニマル思考を実践する5つのステップ

① 頭の中の「見える化」をする

まず最初にやるべきことは、自分が「何を考えているのか」を紙に書き出すことです。
頭の中がモヤモヤしているときは、たいてい“未処理の思考”がたまっている状態です。

私の場合、A4の紙に思いつくまま書き出してみると、実は「今すぐ考える必要があること」はほんの数個しかなかったと気づきました。
書き出すことで思考が“見える化”され、整理しやすくなります。


② 情報を選ぶ基準を決める

次に、「どんな情報を取り入れるか」の基準を持つことです。
何でもかんでも読んだり見たりしていると、思考がパンクします。

たとえば私の基準は以下のようなものです:

  • 朝のSNSチェックは10分まで
  • ニュースは「一次ソース」に絞る
  • 自分の価値観とずれる発信者はミュート

こうしたフィルターを持つことで、情報に流されず、自分の頭のスペースを守ることができます。


③ 「やらないことリスト」をつくる

ToDoリストはよく作るけど、「やらないことリスト」はあまり作られていません。
でも、思考を減らすにはこの「やらないこと」が意外に重要です。

私のやらないことリストの一例:

  • 気が進まない集まりへの参加
  • SNSでの無意味なスクロール
  • マルチタスク

「しない」と決めることで、迷う時間やエネルギーを削減できます。

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④ 決断をシンプルにする

日常生活には、小さな決断が山ほどあります。
「今日の服」「夕飯の献立」「どのルートで帰るか」など、積み重なると大きな負担です。

ミニマル思考では、こうした“判断”をルーティン化したり、あらかじめ決めておくことで、脳の負担を減らします。

たとえば私の場合:

  • 服は「週3着ルール」
  • 献立は1週間ローテーション
  • 食材の買い物は近所のスーパーのみ

決断を減らすことで、気持ちも軽くなりました。


⑤ 余白を楽しむ習慣を持つ

最後のステップは「余白」を大切にすることです。
予定を詰めすぎず、あえて何もしない時間をつくること。

HSPの私は、静かなカフェでぼーっとしたり、15分だけ散歩するなど、“空白時間”を意識的に設けています。
その時間があることで、考えが自然と整理され、「あ、あれはもう考えなくていいんだ」と気づくことも多いです。


以上が、私自身も実践して効果を感じている「ミニマル思考」の5ステップです。
すべてを完璧にこなす必要はありません。できるところから1つずつ取り入れてみてください。

今日からできる!ミニマル思考のヒント集

SNSの使い方を見直す

思考の渋滞を引き起こす最大の要因のひとつが、SNSです。
私も以前は、暇さえあれば無意識にスマホを開き、他人の投稿に一喜一憂していました。

今は次のように使い方を変えています:

  • 朝起きてから2時間はSNSを見ない
  • フォローは「心が整う人」に絞る
  • 休日はSNSを見ない日をつくる

こうするだけで、脳のスペースがぐっと広がり、思考が整う感覚を得られるようになりました。

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1日5分の「考えない時間」をつくる

HSP気質の私は、常に頭が動いていて、「何かを考えていないと不安」なタイプでした。
でも、それが逆にストレスや疲れを生んでいたことに気づき、
“あえて何も考えない時間”をつくるようになりました。

方法はシンプル:

  • 窓の外をぼーっと見る
  • 好きな音楽を聴きながら深呼吸
  • 好きな紅茶をゆっくり飲む

思考を止める時間があると、頭の中に“余白”が生まれ、自然とリフレッシュされます。


情報を“受けすぎない”暮らし方とは?

現代は「見ていないと損」と感じやすい情報社会です。
でも、情報を取りすぎると「疲れ」「不安」「焦り」が増えるだけだと実感しています。

私が実践しているのは、以下のような暮らし方です:

  • ニュースアプリの通知はすべてオフ
  • 基本的にスマホは常にマナーモード、自分が見るときめた時だけ見る
  • 見ないYouTubeチャンネルは登録解除
  • メールは時間を決めて1日2回だけチェック

こうすることで、「今この瞬間に集中できる自分」が戻ってきます。
ミニマル思考は、特別な道具や知識がなくても、本人のやるやらないの選択から始められるのが魅力です。

まとめ

現代は、便利さと引き換えに「考えすぎ」「情報の渋滞」といった新たな悩みを抱えやすい時代です。
特にHSPのように感受性の高い人にとって、日々の思考疲れは深刻なもの。
そんな時こそ「ミニマル思考」が力になります。

思考の“持ちすぎ”を手放し、自分に必要な情報や判断だけを残すことで、心も頭も軽やかに。
まずは1日5分、思考を減らす習慣から始めてみませんか?
あなたの毎日が、もっと心地よくなるはずです。

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