黒塚古墳から出土した三角縁神獣鏡—日本最大級の発見

まぬるん

HSP歴30年以上・ミニマリスト歴5年、年間200冊以上本を読む。 家族5人全員がHSP。苦悩の結果、刺激や情報を減らすというミニマリストの考えがHSPとの相性が抜群と分かり、実践。その効果を感じている。 HSPは全員ミニマリストになれば良いと考えている。

黒塚古墳の発掘で最も注目されたのは、三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)が33面も発見されたことです

これは国内の古墳から出土した三角縁神獣鏡の中でも最多の数で、日本の古代史において極めて重要な発見とされています

今回は黒塚古墳から出土した三角縁神獣鏡について詳しく解説していきます

三角縁神獣鏡は、古墳時代前期に多く作られた青銅製の鏡です

特徴は、縁(ふち)の断面が三角形になっていることと、鏡の背面に神獣や霊獣の姿が刻まれていることです

この神獣の模様は、中国の道教的な思想や神仙思想の影響を受けているとされ、古代の権力者にとって神秘的な力を持つ鏡だった可能性があります

三角縁神獣鏡の特徴

特徴内容
縁の形三角形の断面を持つ
模様神獣(龍・虎・鳳凰・麒麟など)が描かれている
材質青銅製
大きさ直径約20cm前後が一般的
用途権力の象徴・祭祀用・副葬品

三角縁神獣鏡は、現在550面以上出土していますが、奈良・京都・大阪など近畿地方の古墳で大半が発見されており、ヤマト政権と深い関わりがあると考えられています

黒塚古墳の石室で発見された33面の三角縁神獣鏡

黒塚古墳から出土した三角縁神獣鏡は合計33面で、そのほとんどが同じ形式の鏡です
中でも、以下の点が大きな特徴として挙げられます

状態が良好で、模様がはっきり残っている
ほとんどの鏡に織物の跡が残っており、袋に入れた状態で置かれていたと予想される
ほとんどの鏡が「三角縁獣文帯神獣鏡(さんかくぶちじゅうもんたいしんじゅうきょう)」の形式
魏(中国)からの贈り物か、日本国内で作られたのか議論されている

三角縁神獣鏡は、古墳時代の有力者の墓から発見されることが多く、黒塚古墳の被葬者が極めて高い地位にあったことを示しています

魏志倭人伝には卑弥呼が魏の皇帝から100枚の鏡を賜ったと記されており、この鏡が三角縁神獣鏡ではと考えられています

そのため、黒塚古墳から出土した三角縁神獣鏡がこの100枚のうちの一部ではないかという説があるのです

しかし、この説には反論もあり、以下のような議論が続いています

黒塚古墳の三角縁神獣鏡に関する2つの説

内容
魏からの下賜説卑弥呼が魏から賜った鏡がヤマト王権に伝わり、黒塚古墳の被葬者が所有していた可能性
国内製造説三角縁神獣鏡は日本で独自に製造されたものであり、魏志倭人伝の内容とは関係がない

このように、黒塚古墳で発見された三角縁神獣鏡は、古代日本の政治・外交関係を考える上で重要な遺物とされています

黒塚古墳で発見された三角縁神獣鏡の数は、全国最多です

では、なぜこれほど多くの鏡が一箇所にまとめられていたのでしょうか?

次のような説がありますが、確認には至っていません

王権の象徴としての役割
祭祀(さいし)に使用されていた可能性
被葬者が高位の人物であったため、威厳を示すために副葬された

黒塚古墳の被葬者はヤマト政権の中枢に関わる有力者であり、魏との関係を持っていた可能性も指摘されています

私個人の意見としては、黒塚が箸墓の2文の1のサイズであること、鏡が大量に副葬されていたことなどから、卑弥呼が魏に遣わした使いのリーダーが黒塚に埋葬された可能性があると思います

黒塚古墳から出土した三角縁神獣鏡邪馬台国の卑弥呼ヤマト王権と関係がある可能性が高いことから、多くの研究者が注目しています

33面の三角縁神獣鏡が発見された(国内最多)
鏡は王権の象徴であり、ヤマト王権の権威を示すものだった可能性が高い
邪馬台国との関連が議論されており、日本古代史の謎を解く鍵になるかもしれない

黒塚古墳の研究が進めば、日本の古代史における新たな発見があるかもしれません

ぜひ、黒塚古墳展示館で実物の三角縁神獣鏡を見て、古代日本の歴史ロマンを感じてみてください!

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